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2023年10月の記事一覧

研修から実践へ(技術)

 10月19日(木)技術科「エネルギー変換の技術の原理・法則と仕組み」の単元での研究授業が行われました。隔週2時間しかない限られた時間内で、子どもたちが自らの豊かな発想を大切にしながら、伸び伸びと表現できるようにするには?と授業デザインを考えていました。

  子どもたちは友達と分担しながら、インターネットや教科書などから情報を収集し、それぞれの発電の特徴を捉えて、スプレットシートを埋めていました。どんなメリットがあるのか?どんなデメリットがあるのか?まで箇条書きでどんどん入力していました。

 スプレットシートのマトリックスをもとに、ジャムボードで発電方法の分類を進めます。エネルギー源が自然界であるもの、タービンを回すもの、地球に害がないか?など、それぞれの視点で分類していました。

 「なぜ水力発電の割合を多くしたの?」と聞くと「だって、水は蛇口をひねったら出てくるし、身の回りにあって、いつも動いているから。」と答えてくれました。シャワーを浴びながら発電するという発想をした子もいれば、川にいくつも水車をつけるという発想をした子もいました。きっとこのような柔軟な発想から、次世代の新たな発電方法が生まれてくるのでしょう。「緑豊かな水の国」日本だからこその発電方法が生み出されたら面白いですね。

 2時間頭フル回転の最後の振り返りには、「ミックスエネルギーの割合を自分で考えることで、各発電の特徴に関心をより深めることができました。」と、ねらいの前段部分「知識」についても理解されていることがうかがえました。

 子どもたちはタブレットを覗きながらも、自分の提案をしたり、友達に頼んだり、質問したり、グループ活動が活発に行われていました。本校の学校経営の基本方針には「生徒一人一人の存在を大切にし、それぞれに違いや良さがあることを前提として教育活動を推進する」とあります。授業の中でも、子どもたちそれぞれが、一人一人の考えを大切に進められている姿がそこにはありました。

研修から実践へ(数学)

 学習指導要領の総則には「『言語能力』『情報活用能力』『問題発見・解決能力』等の学習の基盤となる資質・能力や、現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力を教科等横断的な視点に基づき育成されるよう改善している。」と記されています。本校では情報活用能力の育成を念頭に、①課題設定②情報収集③整理・分析④まとめ・表現を4つの横串として授業改善を試みています。

 3年生の関数の単元末では、「いろいろな関数」として、不連続な関数を扱います。携帯の料金プランをもとに、①課題設定(店員さんとしてお客様におすすめを提示する)②情報収集(表やグラフから必要な情報を読み取る)③整理・分析(比較検討する)④まとめ・表現(スライドに協働編集して提案する)時間を設定し、実施しました。

 手書きで折れ線グラフにして比較しやすくしたり、1年生の時に学習した表計算ソフトを活用して棒グラフにしたり、表現の方法はそれぞれに工夫が見られました。

「使用する人数や使う容量によって変わる料金を誰が使うのかという目的をもとに考えることが出来ました。また、他の班を見て、グラフを使用することで料金が同じだったことに気づいたり、普通料金は高くてもプランを追加することで安くなったりと、見方を変えるだけで答えは一つじゃないんだなと思いました。」

「今日自分の班のスライドやほかの班のプレゼンを聞いて、結論は同じことだけど、結論を言うまでの情報や説明の仕方がそれぞれの班で違い、聞いていて納得しやすい内容がたくさんありました。どのように説明をしたらみんなに納得してもらえるのか今日の授業から学んだことを今後に取り入れていきたいです。」

と、難しい課題でしたが、前向きに捉える振り返りが見られました。