タブレット活用事例

カテゴリ:クラスに1台の活用

初歩的な活用事例

 ICT活用の「はじめの一歩」は、とにかく「大きく映す」ことです。例えば、教科書の問題や図などを、これまではスキャナーや実物投影機を利用して大きく映していました。それと同じ使い方がタブレットでも可能です。教科書の問題や図を、タブレットのカメラで撮影して、その画像をテレビ画面に映し出すだけです。例えば、算数の授業の導入で、児童に教科書を見せないで問題を提示したい(解き方は見せたくない)場合には有効です。時間も手間もほとんどかけずに、問題を提示することができます。

2年 国語 「カンジーはかせの大はつめい」

 2年生の国語で、クラスに1台のタブレットを利用した実践事例です。

 この単元の目標は、「クイズを通して,漢字の構成や熟語について理解することができる。(伝国(1)ウ(ウ))」です。

 子どもたちは、「漢字がいろいろな部分の組み合わせで成り立っていること」や「2つの漢字の組み合わせで熟語ができること」を学び、教科書の例に合わせて自分たちでも漢字クイズを作ります。自分で作った問題はノートに書きますが、これを担任がタブレットで撮影し、テレビ画面に映し出して、 漢字クイズ大会を開きました。問題を考えた児童は、前に出て、回答者を選んだり、画像にペンで書き込みながら正解を説明したりしました。
 子どもたちのノートを撮影して考えを説明させるといった活用方法は、実物投影機よりも気軽に実践できるようになりました。
 また、書き込みを児童自身にさせられることや、発表者が画面でなく聞く人の方を向いて話せることもタブレットの大きな強みです。

 
 

4年 体育 「マット運動」

 4年生の体育「マット運動」の実践事例です。児童一人一人が、「前転」や「後転」「開脚前転」などの技のできばえを確認しながら、自分の課題を見つけて練習に取り組めるようにするためにタブレットを利用しました。
 本校のタブレットには「Lag Mirror」というフリーソフトがインストールしてあり、このソフトを利用します。このソフトは、カメラで撮影した映像を数秒後に遅らせて再生させるソフトです。何秒後に再生するかは、ソフト側で設定できるのですが、本校のタブレットでは「3秒後」と設定しても、それよりずっと遅く10秒後くらいに再生がスタートします。おそらくタブレットのスペックの関係と思われますが、授業にはほとんど支障ありません。
 「Lag Mirror」と使った遅延再生は、これまではノートパソコンで行われていましたが、タブレットになり、コードがないのでより気軽に実践できるようになりました。
 児童は自分の演技が終わると、タブレットのところに行き、自分が映るのを待ちます。自分が映ったら、自分の演技のできばえを確認し、また練習に戻ります。タブレットの画面を見ながら、何人かで話合いをすることもあります。課題が見つかれば、次の練習では、その課題を改善できるように練習します。
 「Lag Mirror」は遅延再生を連続して行ってくれますが、録画しているわけではないので、映像データは後に残らず、その場限りになってしまいます。スロー再生もできません。ですから、後で映像を見て、学級全体で振り返ったり、模範的な演技を示したり、評価に利用したりすることはできません。ある程度練習が進み、技能が高まってきたら、録画の機能を利用して映像データを後に残すとよいでしょう。